乳がんの疑いがある方へ当院の思い
健康診断やセルフチェックで乳がんの疑いを指摘されると、非常に不安な気持ちになることでしょう。しかし、検診結果で「要精密検査」と診断されたからといって、必ずしも乳がんが確定しているわけではありません。精密検査は、正確な診断をつけるためには大切です。早めに専門医を受診し、適切な検査と診断を受けましょう。
このような方は必ず精密検査を受けましょう
- 初めて乳がん検診を受けて「要精査」となった方
- これまでは異常なしだったが今回初めて引っかかった方
- 毎回検診で異常を指摘されている方
- 自己チェックでしこりや違和感を感じる方
乳がんは早期発見が非常に重要であり、万が一乳がんが見つかったとしても、早期であれば治療の成功率は大幅に上がります。検査を先延ばしにせず、すぐに精密検査を受けるようにしましょう。
精密検査でおこなうこと
精密検査では、マンモグラフィや乳腺超音波検査(エコー)などでさらにくわしく調べます。必要に応じて針を用いて細胞を採取する細胞診や、組織を取る生検がおこなわれることもあります。これらの検査を経て、治療が必要なのか、経過観察でよいのかを判断します。
なお、きむらクリニック乳腺科では、よりくわしい検査が必要と判断された方は、適切な医療機関にご紹介を含め個別に丁寧に対応いたします。
検査結果に書かれる用語を理解しましょう
乳がん検診の結果報告書には、専門的な用語が書かれていることがあります。よく使われる用語を理解しておくことで、不安を軽減できます。
マンモグラフィの所見用語
腫瘤(しゅりゅう)
マンモグラフィ画像で白く写る塊状の影のことです。良性と悪性の両方があり、くわしく調べる必要があります。
石灰化
乳腺内にカルシウムが沈着したもので、多くは良性ですが、形や分布によっては悪性を示す場合があります。
局所的非対称性陰影(FAD)
左右の乳房で非対称な影がみられた場合を指します。隠れた腫瘍がある可能性もあり、精査が必要です。
高濃度乳房(デンスブレスト)
乳腺組織が多く密度が高いため、乳がんの発見が難しい状態です。超音波検査を併用することが推奨されます。
乳腺超音波(エコー)の所見用語
腫瘤
超音波検査で周囲の組織と異なって見える塊です。良性か悪性かを詳しく調べる必要があります。
のう胞
中が液体で満たされた袋状の腫瘤で、多くは良性で特別な治療は必要ありません。
低エコー域
塊ではなく黒っぽく見える領域で、乳がんの可能性もあるため精査が必要です。
カテゴリー判定の意味
検査結果にはカテゴリー分類が記載され、精密検査が必要かどうかを判断します。
| カテゴリー |
意味 |
精密検査 |
| 1 |
異常なし |
不要 |
| 2 |
明らかに良性 |
不要 |
| 3 |
良性の可能性高いが悪性否定できず |
必要 |
| 4 |
悪性の疑い |
必要 |
| 5 |
ほぼ悪性 |
必要 |
カテゴリー3以上の場合は必ず精密検査を受けましょう。
主な乳腺疾患とその特徴
乳腺症
良性疾患で、生理前に乳房が痛む、乳腺が硬く感じるなどの症状があります。基本的に治療は不要ですが、定期的な検診を受けましょう。
乳腺のう胞
乳腺内に液体が溜まったもので良性です。治療は基本的に不要ですが、超音波検査で経過観察をします。
乳腺線維腺腫
良性のしこりで、特に若い女性に多くみられます。通常は経過観察で問題ありませんが、悪性との区別が必要な場合もあります。
乳がん
乳腺にできる悪性腫瘍です。乳管に発生する乳がんが最も一般的で、早期発見が治療成功の鍵となります。
不安を感じたら早めに受診をうけましょう
乳がんは早期に発見すれば、治療の選択肢も多く、治療成績も良好です。自己判断せずに、気になることがあればお気軽にきむらクリニック乳腺科にご相談ください。当院では、日本乳癌学会乳腺専門医の資格を持つ女性医師が検査から診断・術後のフォローアップまで丁寧にサポートいたします。
執筆者
きむらクリニック
副院長木村 綾
経歴
- 1998年私立川崎医科大学 卒業
私立川崎医科大学 乳腺甲状腺外科
市立吹田病院外科 非常勤
JCHO大阪病院(旧・大阪厚生年金病院)乳腺内分泌外科 医長
- 2017年きむらクリニック 小児科 乳腺科 開院・副院長就任
JCHO大阪病院・乳腺内分泌外科非常勤医師
資格・所属学会
- 日本外科学会外科認定医・外科専門医
- 日本乳癌学会乳腺専門医
- マンモグラフィ読影認定医AS評価
- 乳房超音波講習会A評価
- 日本病院総合診療医学会認定医
- 総合判定講習会 講習修了
- アンチエイジング医学の基礎と臨床 講習修了
- 緩和ケア(PEACEプロジェクト) 講習修了
- がん患者さんの性を支援するための研修会研修修了